日本各地の豊かな食文化を守り 育てるために、一般財団法人・ 食品産業センターによって 設けられた表示規格。
選ばれた食品だけが つけられるマークです。
審査専門委員会が、厳格な基準をもとに審査を行います。
『名称の由来ははっきりしているか』、『産地の範囲で特定でき、実際の製造地と合致しているか』、『歴史的伝統性が史実にみられるか』、『原材料とそれを使う理由、製法等、食品としての独自性を確立しているか』、『品質や衛生管理の基準が明確か』、『第三者認証機関の定期的な検査を受けているか』…等々。
『本場の本物』の認定は、全ての審査項目をクリアした証であり、『安心』そのものなのです。
審査専門委員会のチェックが通ってはじめて、商品への表示が許される『本場の本物』マークは、認定の基準が適切かどうか、第三者機関も確認しています。
【その地域ならではの本物を安心して味わいたい】生活者と、 【こだわりをもって伝統の味をつくりつづける】製造者。
『本場の本物』の表示は、この両者を結び付ける重要な役目をもった『本物の味』を約束する証なのです。
1.製法の特徴
小麦粉に、かん水・食塩・仕込み水を練り込んで作ります。製法は地域の伝統により若干異なるが、仕上げに油処理を行うのが特徴です。
2.原材料の特徴
沖縄『そば』でありながら蕎麦を一切使用せず、小麦粉100%。沖縄そばに適した成分をもつ準強力粉を混ぜて使用します。
3.品質の安全性
1ヶ所の製粉会社から「沖縄そば専用粉」を各製麺所へ配給されて、各製麺所で各地域の規定に従って衛生管理を徹底し、基準通りの安全確認が行なわれています。
▲冊子「本場の本物」でも紹介されました。
「本場の本物」についての認定審査は、全国の品々を対象に、一般財団法人食品産業センターによって行われます。詳しい審査の流れや他の認定品については、食品産業センターの「本場の本物」サイトよりご確認ください。
・食品産業センター「本場の本物」サイトへ沖縄そばとは、小麦粉100%にかん水を加えてつくる沖縄固有の沖縄固有の麺であり、原料と製法から、中華麺に属します。
起源は、中国にある「琉球交流史」に、1534年に琉球王の四十九日供養に「粉湯(中国語で、汁そばの意味)」を献上したとあるのが原形だとされています。
これが宮廷料理となって、明治時代には裕福層にて食されます。
第二次世界大戦終結後には広く庶民へも広まるようになり、これで現金収入を得ようと、各地域で様々な沖縄そばが作られる要因にもなりました。
帯のような形が特徴の平たい麺で、沖縄本島北部で好まれて食されています。少しもちっとした食感が楽しく、沖縄そばのなかでは一番食べごたえのある麺になります。
縮れがかったのが特徴の麺で、波打った形状が良くダシ汁に絡むので一般的に好まれており、よく那覇を中心とした南部で食されます。麺の種類に迷った場合は、まずこの縮れ麺を手に取って食してみると良いでしょう。
丸麺は、主に離島(石垣島)で好んで食されている形状で、細く絞った分、他の麺よりもコシがあるのが特徴です。湯通しも麺の種類の中では一番早くツルっとした触感が魅力です。
各地域に特徴あれど、沖縄そばはこう作られるから美味しい!製造工程をご紹介。(※画:三倉食品提供)
原料となる、沖縄そば専用の小麦粉とかん粉に塩を加えて練り上げていくことで、沖縄そばの原形となる生地を作って行きます。やや黄色がかった生地としてできあがります。
練り上げた生地を長く引き伸ばし、2枚重ねの大きな帯状にする「複合」の作業を行います。2枚重ねる事によって空気を抜き生地を締めます。これを数回程繰り返します。
複合されて出来上がった生地はさらに、段階的に圧力をかけて麺としてのサイズまで伸ばしていきます。圧延後はそれぞれ地域特有の麺の幅にカットされていきます。
カットされた麺は昔ながらの「手もみ」で縮れ麺等に整形され(宮古、八重山地方ではしない)、湯通しを行って、麺通しがくっ付き合わないように「油まぶし」を行います。
こうして各地域毎の沖縄そばとして、製麺されて出来上がります。
麺も、ダシ汁も、地域の人々が守り伝えてきた伝統の味があります。
微妙な違いを味わって探してみることも沖縄そばの楽しさの一つです。
沖縄生麺協同組合は、沖縄県民食の「沖縄そば」を、その味と製法の伝統・歴史を重んじて未来へと継承し、さらには県外にも広く普及・定着する事を目的とした、「沖縄そば」の製造に関わる企業集団で結成された地域団体です。
沖縄そばは「蕎麦粉を全く使用していない為、『そば』と名称してはならない」として、1976年に公正取引委員会より規約違反であると警告を受けました。
すでに県民は、「すば(そば)」と呼んで伝統的・習慣的に認識しており、この食文化を守るために、当時の沖縄生麺協同組合理事長:土肥健一氏らが、「沖縄そば」という固有名詞認可のために動きました。 その結果、1978年10月17日、「生麺類の表示に関する公正競争規約」において「沖縄そば」の名称が認可され、本土市場に本格的に参入することが可能になりました。(以来、10月17日は「沖縄そばの日」。) 普段何気なく「沖縄そば」と呼べるのは、携わる人々の隠れた努力のエピソードがあったからなのです。伝統ある沖縄そばの味や製法を、これからの沖縄の未来を創る子供たちに知ってもらい、また、社会との交流を重ねた普及啓蒙の一環として、小中高の各学校関係に訪れたり、地域団体の依頼を受けてご訪問し、「手打ち沖縄そば」づくりの体験教室を開催しております。
2013年より、沖縄県職業能力開発協会が主催する「若年技能人材育成支援事業」(厚生労働省委託)の一環として「ものづくり体験」のイベントにおいて沖縄そば教室も実施しております。 また、沖縄そば普及のために、定期的にチャリティー運動も実施しており、沖縄県福祉協議会を通して、昭和63年~平成15年に、沖縄県老人福祉施設へ直に配達して沖縄そばで年越しを祝っていただく「歳末チャリティー」を実施。 平成16年からは「全国製麺協同組合連合」が制定した「11月11日:めんの日」に、沖縄そばを寄贈させていただきました。 平成20年からは、児童・障害施設等にも寄贈範囲を広めております。生麺協同組合は沖縄本島・離島を合わせ19の事業所から成る組織です。各企業毎に「本場の本物」の認定に受かっております。
(有)三角屋製麺所《名護市》、久高製麺所《うるま市》、まるいし製麺《うるま市》、 宮城製麺所《沖縄市》、知念製麺所《沖縄市》、砂辺食品《北谷町》、(株)ふてんま製麺《宜野湾市》、 (株)サン食品《糸満市》、(有)アイウィシュ《沖縄市》、(株)三倉食品《西原町》、(株)西崎製麺所《糸満市》、 広東食品《那覇市》、伊佐製麺所《那覇市》、久米島そば加工所《久米島町》、古謝製麺所《宮古島市》、久松製麺所《宮古島市》、金城製麺所《石垣市》、荷川取食品《石垣市》